ありのままに
園庭のさくらんぼの実が
赤く色づいて大きく膨らみ、
鳥たちが喜びのさえずりを
聞かせてくれます。
そら組担任のあいです。
新年度が始まったばかりの4月、
そら組になったら大きくなって、
なんでもできちゃうんだから!と
誰もが進級に大きな期待と喜びを持って
キラキラと目を輝かせて
お部屋に入ってきた姿が印象的でした。
いざ、新しいそら組の生活が始まってみると
新しい担任達や生活の流れに
不安や戸惑いもあって、
今まで背伸びして頑張っていた子が
やっとありのままの姿で気持ちを
素直に表してくれるようになりました。
そんなに頑張らないでいいよ…と
そっと声をかけながら寄り添った1ヶ月でした。
さて、4月からつき組と一緒に
新海池公園へ あそびにいったり、
雨の日もレインコートを着て
園庭でどろんこあそびをしたりと、
毎日あそぶ時間が増えました。
雨上がりの水たまりができると、
お構いなしにどろんこあそびを
夢中で楽しむ子もいれば、
しとしとと降る雨の音が響く静けさの中で、
ひとつ、ふたつと、
落ちたさくらんぼを集めてあそぶ子も。
それぞれやりたい遊びを
見つけて楽しんでいます。
ある日の雨の日の泥あそびのことです。
砂場で泥んこ大好き隊が
大きな川を作ろうとスコップ片手に掘っていると、
その様子をそばで見ていた子ども達が
「汚れちゃってるよ?」と
不安な表情で一言。
言われてる本人たちは”それで何か?“ という
まなざしで返事をしていましたが、
その子どもの気持ちを担任が代弁して、
「これが楽しんだよ〜。
みんなもどろどろになってみたらいいよ」
と 誘ってみると、
しばらくして 「みてみて」と
泥まみれの両手を見せにきてくれました。
黙々と静かにあそんでいた他の子どもたちも
水たまりでバシャバシャと
全身が汚れるまであそんで、
全身から満足感があふれていました。
今までは”みんな楽しいことしてるな〜”と、
見ているだけだった子の中で、
好きなあそびがまたひとつ増えた瞬間でした。
きっかけはどこにあるか、
いつ湧いてくるか、
子どもの心が動いた瞬間をキャッチして
喜びにつなげていきたいと思いました。
外のあそびの中だけでなく、
室内あそびでも、
友だちのしていることへの関心が深まり、
横とのつながりを
求めるようになってきました。
ですが、子ども一人ひとりによって
事情があります。
子ども同士の距離の取り方は複雑で難しい、
だからこそ面白いなと思いながら、
一緒にやりとりをしています。
成長とともに、
みんなと過ごす時間が心地いい…と
感じられるように、
日々の子どもたちとのつながりを大切に
巡る季節とともに、
充実した一年を過ごしていきたいと思います。