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ザリガニとの関わりから学ぶこと

こんにちは。
4、5歳児やまぶき、るり組
担任の西田です。

今年もザリガニ釣りの季節が
やってきました。

散歩の際に池を観察したり、
エサを投げて、
ザリガニが隠れているのか
確認したりし、
ザリガニ釣りへの期待を
高めていきました。

まずグループを決め、
エサや役割分担について
話し合います。

初めての経験となる
やまぶき組にとっては
未知のことなので、
昨年、経験したるり組が
リードしながら進めていきます。

いざ、ザリガニ釣りの日。
竿を持つ係や網を持つ係、
バケツを守る係もいれば、
応援する係もいて、
それぞれのグループらしさが
見られます。

バディさんに優しく
教えてあげる姿も見られました。

そんな中で、
捕まえたい気持ちが強いAくんは
ムキになってしまい、
竿を独り占めしてしまいます。

思うように捕まえられない
苛立ちから怒り出し、
終了時間が来ると悔しくて
泣き出してしまいました。

でも、同じグループの友だちが
誰も責めることなく、
「仕方ないよ。次頑張ろう」と
声を掛けてくれたのです。

一見、自分勝手に
見えるこの行動ですが、
虫好きのAくんに、
実は頼っていたのです。

友だちの優しさに触れ、
Aくんは自分の行動を振り返り、
次はみんなで協力すると言いました。

その日から毎日たくさんの
ザリガニのお世話をするのが、
るりタイムの日課になりました。

なかなか大変な作業ですが、
男児を中心に意欲的に
世話をしてくれています。

釣ってきたザリガニを
どのように飼ったらいいか考え、
大中小に分けることにしたり、
図鑑を調べ、
よりよい環境作りを模索したり、
かかさずチェックし、
変化がないかを観察する日々。

死んでしまうザリガニがいると、
どうしたらよかったのか意見を出し、
穴を掘る人、運ぶ人、
花を探して手向ける人と
みんなで手分けしてお墓を作り、
手を合わせていました。

ザリガニを大切に思い、
守っているのです。

2回目のザリガニ釣りの日は
残念ながら大雨で行けず、
後日改めて出かけましたが、
前回の経験がとても生きていて、
どのグループも協力し合い、
たくさんのザリガニを
釣ることができました。

暑い中でも諦めず、
細かなことにも気付いて
真剣に取り組むるり組の姿勢は、
やまぶき組にとって
とてもかなわない
カッコいい姿だったと思います。

それでも一緒に釣った気分を味わえ、
満足気でした。

釣ったザリガニは
るり組がバケツに入れて
保育園まで運んでくれました。

とても暑く自分が歩くのにも
疲れが見られるのに、
水をこぼさずバランスを取りながら
運ぶのはとても大変なこと。

でも、最後までザリガニのことを
考えながら運んでくれました。
水分補給の際には
「ザリガニにもお茶あげたいな」と
言うほどでした。

ザリガニ釣りを通して、
子どもたちは何を学んだのでしょう。
釣りの技術や生態について
知ることができましたが、
それが目的ではありません。

友だちに自分の思いを伝えたり、
友だちの話に耳を傾けたりしながら、
役割分担やエサについて話し合ったり、
力を合わせてやり遂げる
充実感や満足感を味わえたこと、
そして、それが楽しいということを
経験できたことが
大切なのではないでしょうか。

昨年釣ったザリガニから産まれた
〝ライムちゃん〞の存在といい、
自然がくれる宝物から学べることは
とても貴重な経験です。

この経験をもとに
ザリガニの絵を描いたり、
ザリガニ釣りごっこをしたりと
色々なあそびに発展しています。

共に充実感を経験した
仲間と一緒だからこそ、
おもしろい世界が
待っていることでしょう。

今後が楽しみです。

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