こととも保育園もりやま

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小さな命に触れる

園舎の隣の建物には軒に巣が作られていて、
今年もつがいでやって来たツバメが
子育ての支度を始めています。

園庭の上空で羽を広げて
すーっと気持ちよさそうに飛び回る姿は、
その下で走り回る子どもたちと同じく、
にこにこ笑顔に感じます。

2歳児、もも組担任 荒川です。

園庭の花壇には色とりどりの花が咲いています。
桜が咲き終わる頃からつぼみが膨らみ、
花を開きました。
それをしゃがんでそっと見つめる子は、
小さな命が芽吹いたのを
とてもやさしい眼差しで見つめています。

飛んできたミツバチが花にとまりました。
びっくりさせないようにじっと見守ります。

「さいた~さいた~チューリップの花が…
あか、しろ、きいろ~♪」

思わず口ずさんでいる子もいます。

色の名前が言えるんだよ!と
得意げな表情。

年長児さんから教えてもらって、
ダンゴムシがどこにいるのかを知った子は、
バケツを手にして、
落ち葉のたまったところへ一目散。

数か月前までは「虫こわい」と言って
近づけなかった子も、
触れることのできる友だちや大人の仕草を見たり、
絵本『ぼく、だんごむし』を一緒に読み合いながら
親近感を抱くようになり、
自分でも見つけたくなったようです。
今では自分の手で見つけ出して
つかめるほどになってきました。

触れるだけで丸まってしまう
ダンゴムシを手のひらに置き、じっと待つと
たくさんついた足を動かし始めます。
落とさないように…と、
慌てて指でぎゅっとつかんだら、
今度は手のひらに置いて待ってみても動きません。

「どうして動かないの?」

どれくらいの力で持ったらいいのかを
感じ始めたももぐみさんたちです。

散歩で訪れる新海池公園にも
やわらかい緑の新芽が顔を出し、
広場には様々な植物がたくさん生い茂っています。

前に訪れた時に見つけた場所で、
もう一度ダンゴムシを見つけようと
草の足元をじっと見つめています。

そして、じっくり探索していると、
他にもおもしろい虫に出会えたりします。

赤色の七星テントウムシと、
黒色の二星テントウムシが近くで一緒に見つかり、
とびっきりの笑顔を見せます。

必死で一匹を手に取り、
「テントウムシいたよー!」と
みんなに知らせます。

わくわくした表情で数人の頭が集まってくると、
テントウムシはびっくりしたのか
飛んで行ってしまいました。

ダンゴムシは触れると
丸くなってそこにいてくれるのに、
羽のあるテントウムシは飛び去ってしまうのね。

生い茂る緑の草の中では
黄色に映えたタンポポが人気者。
そして花の脇に咲く綿毛を
口で「ふ~」と吹いたら
ふわりと飛ぶのを知って、
みんなで「ふ~」。

虫を追って草の中をよく見ていると、
指先でつまむほどの小さな花を見つけました。
カラスノエンドウが紫と白の花をつけています。
近くには細長いさやも。
一緒に割って開くと中から小さな粒が出てきました。

「まめ、まめ!」

あおい豆を指でつまんで
じっと見ています。
そして自、分の手の匂いが
豆の匂いになっていました。

草丈がしだいに伸びて、
子どもたちの背丈に近いところもある中、
草の中をかき分けながら走り出す子もいます。

「ねぇ、追いかけっこしよう」

一緒に走ると自然と笑みがこぼれます。
足を高くあげて、大人も子どももぐんぐん進みます。
息を切らしながらも、とっても気持ちいいな。
この自然の中の一部なのだと感じる瞬間です。

興味はあるけどちょっと自信ないな。
触ってみたいけどちょっと怖いな。
やってみたいけど、
自分だけではよく分からないな。

よくわからないまま、
むやみに冒険しないのは、
自分の身を守るためにある大切な力ですね。

自然の中にたくさんの素敵な命があることを、
自分の肌で感じながら、
安心できる人たちと一緒に知って、触れて、
楽しんでいきたいと思います。

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