こととも保育園もりやま

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思いやる気持ちって・・・

こんにちは。
4、5歳児やまぶき、るり組担任の
西田です。

 

こととも保育園しかやまでは、
4、5歳児が合同となり、
異年齢保育を行っています。

一番大きなクラスとなり、
とてもはりきっているるり組さんと、
一気に環境が変わり、
大きな集団に心細さや緊張を感じていた
やまぶき組さんでは、
最初はぎこちなさもありました。

ですが、いろんな体験を通して
共に過ごすなかでお互いの良さを知り、
認め合い、最近はとても自然に、
一緒にあそぶ姿が目立ちます。

 

先日行われた懇談会でも、
やまぶき組の保護者の方から
「異年齢合同クラスでよかった」という
意見が多数聞かれ、嬉しく思っています。

 

るり組の活動や優しさに
憧れの気持ちを抱いてくれる様子が
よく見られます。

しかし、実はるり組にとっても
年下児の存在が救いになることがあります。

 

年下児に頼られたり、
慕ってもらうことで自信がつき、
次への意欲につながります。

兄弟のような安心感や信頼感も
生まれるのです。
ひとりっ子が多いるり組には
かけがえのない経験です。

これは自己肯定感の育みにも関係し、
苦手なことに挑戦してみようという
気持ちにもなっていきます。

そんな姿をまた
認めてくれる存在があることで、
より関係が深まり、
お互いに刺激し合いながら、
心に栄養を蓄えていくのです。

 

 

 

一方で、年下児を守ったり、
かばったりするあまり、
ドッジボールや鬼ごっこなどの
集団あそびが盛り上がらず、
楽しめないという場面もあります。

「小さいんだから仕方ないじゃん」
という子もいれば、
真剣に楽しみたい子からすると
「るりだけがいい」
「小さい子ばっかり守って
鬼にならないのはおかしい」
という意見も出ます。
言い争いになることもあります。

どちらも間違っているわけではなく、
どの意見も大事で、
どうしたらいいかを話し合い、
解決していくことが大切だと思っています。

 

 

 

先日、園庭の丸太橋で
こんなことがありました。

るり組のAくんは
前から2歳児もも組のBちゃんが来たので、
「ちょっとどいて」と言いましたが
動かなかったので、一旦降りて譲り、
Bちゃんの後ろから改めて渡りました。

するとBちゃんが怒り出したのです。
Aくんなりに小さなお友だちを
思いやったのですが、
その思いは伝わらず怒らせてしまい、
ショックで涙が出てしまいました。

そこへCくんが来て丸太橋を渡り始めます。
CくんはBちゃんの後ろを、
Bちゃんのペースに合わせて渡っていました。

それを見たAくんは笑い出しました。
きっと色んなことを考え、
学んだのだと思います。

 

AくんもCくんも
Bちゃんのことを思い、
優しい気持ちで対応しているのですが、
Bちゃんの思いもあり、
よかれと思ってしたことが
喜ばれるとは限らず、
別々の結果が待っていました。

片づけをしてあげて
怒られることだってあります。
目に見えない相手の気持ちを
考えることはとても難しく、
そのうえ思いやるなんて
本当に大変なのです。

‶小さい子に優しく″って
簡単なことではありません。

 

でも、るり組は年下児のおかげで、
その大変な経験を積むことができます。

思い通りにはならないことが多い中で、
〝こうしてあげたらいいかな〞
〝〇〇ちゃんはこれ好きかな〞
〝次はこうしよう〞と思考を重ねる、
このことこそ非認知能力の形成に
つながっていると思います。

 

小学校に行ったら、
今度は一番小さい学年になります。
また、感じ方も変わるでしょう。

卒園までの日々を、年長児として、
目に見えない心の経験を積みながら
成長していけたらと思っています。
楽しみです。

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