こととも保育園もりやま

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節分から生まれる考える力・強い心

こんにちは。
あかね組担任の桂本です。

こととも保育園しかやまでは
普段のあそびだけではなく、
七夕や夏まつり、もちつき、
ひなまつりなどの
伝統行事も大切にしています。

食事やおやつでも伝統行事を感じられるよう、
また目で見て楽しめるよう、
調理師さんが考えて作られており、
子どもたちにも大人気です。

2月の伝統行事と言えば、節分。

今年もるり組さんが鬼が
苦手としている柊鰯を
園内の部屋の扉横に飾ってくれました。

そんな柊鰯は
どんな手触りや匂いをしているのか、
疑問に思ったあかね組さんは
触って確かめてみることに。

まずは柊から。
よく見てみると葉がチクチク。
「痛くないよ!」と怪我をしないように
そっと優しく触ったので、
痛さを感じずに済みました。

次に鰯です。
「これなんて魚?」
「鰯って名前の魚だよ」と伝えると、
「○○くん知ってるー!」と顔が明るくなり、
本棚に置いてあった『おすしのずかん』に
出てきたことを教えてくれました。

ずっと繰り返し読んできた絵本が
ここで活かされた瞬間です。

魚の名前を知った後は、
匂いを嗅いでみることに。

どんな匂いがするのか聞いてみましたが、
まさかの「くさくなーい」と一言(笑)

でも、鬼はその鰯の匂いが苦手で
柊のチクチクが苦手だということを
知った子どもたち。

しかし、柊鰯が飾ってあるのは
部屋の出入り口のみです。

部屋に入れる箇所は
扉以外に窓もあります。

さぁ、どうしたら鬼は入ってこないのか…。
一緒に考えていると、
「ここ(窓)にも付ければいいんだよ!」
と声があがりました。

でも、柊鰯は一つしかないことを伝えると、
「紙に描いたらいい!」と。

夏頃に楽しんだ“かみなりさま”で、
さまざまな素材を使って
イメージを広げたり作っていったことで、
“どうしたらいいんだろう?”と
自分で考えて答えを出す力が
ついてきたことを感じます。

鬼が入ってこないための解決策を
思いついた子どもたち。

実物を見ながら
特徴的な柊の葉の棘部分は、
「ギザギザ、ギザギザ」と
口ずさみながら一緒に描いていきます。

柊と鰯を手分けしながら
描いたり色を塗ったりして、
二つの柊鰯の完成です!

手作り柊鰯を窓に貼る時、
“鬼に見えるように!”ということで、
絵が描いてある方を外側に
自ら貼り替える姿がありました。

ここでも子どもなりに考えて
行動したことが感じられました。

柊鰯の他にも、鬼が苦手な豆も
新聞紙や広告で作りました。

節分について想像を膨らませ、
「どんな鬼がいるのかな?」
心の中の悪い鬼、
「野菜食べない鬼」「イヤイヤ鬼」をやっつけよう!と、
準備万端!

そして迎えた、
こととも保育園しかやまの節分。

「鬼は本当に来るのかな…?」と
ちょっぴりドキドキな子、
「怖くないよ!」と強い心を持った子、
子どもによって感じ方は様々です。

もし鬼が来て、
部屋に入ってきた時のことを考えて、
すぐ動けるように広告で作った
升に豆を入れていると、
るり、やまぶき組の部屋から叫び声が…。

その声に、柔らかかった
子どもたちの表情が一瞬で凍りつきました。

何があったのか聞いてみると、
なんと鬼が見えたとのこと!!

子どもたちはすぐに大人の周りに集まりました。
鬼が来たらどうしたらいいか、
「鬼は~外っ!」って
言いながら投げるんだよと、
緊張しつつも真剣な表情です。

鬼がいたことを知った子の中には、
やはり怖さで震えている子や
大人に抱きつく子がいました。

そんな子に対して「大丈夫だよ」と
声をかける姿が。

 

信頼している大人と同じくらい、
一緒に過ごしてきた友だちからの言葉には
安心できる力があると思います。
そして“これがあれば大丈夫!”の
みんなで作った豆でパワーアップ!

今か今かと待っている時、
ついに窓の外に鬼の登場です…!
先程の話を思い出して、
全力で「鬼は~外っ!」。
手持ちの豆が尽きても
拾って鬼がいなくなるまで投げ続けます。

途中、窓から鬼の手が入ってきて
豆を投げ返すということもありましたが、
あきらめず投げ続けた結果、
無事退治することができました!

鬼がいなくなったことに安堵し、
「怖かったね」
「でも、みんなが豆まきしたからいなくなったね」
と話していると、
「仲良くなった!」
「オニガワラさんだった!」と
オニガワラさんの名刺を持って
るり、やまぶき組がやって来てました。

“ほんとは一緒にあそびたかったのかな…?”。
そんな考えが幼児クラス内で生まれ、
るり、やまぶき組さんは
オニガワラさんが“鬼”の鬼ごっこを楽しみ、
あかね組では次第に、
「手紙を書こう!」
「ピザ作ってあげる!」
と声があがりました。

“やまぶき組になった時にまた会えるといいね”と
想いながら、
色画用紙や色鉛筆を使って、早速製作です。

作っていると、
エンマ大王様に呼ばれ帰っていく
オニガワラさんが見えました。
「またね~!」と手を振ってお別れです。

私たちの心の中にも潜んでいる鬼。
そんな鬼に負けず、
強い気持ちを持って退治した経験は、
団結力を高め、怖さに立ち向かって
乗り越えていくことを味わえたと思います。

一年間、健康で過ごせますように。

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