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こどもが主人公
♪あかりをつけましょう
ぼんぼりに〜♪
保育園の扉を開けると、
七段飾りのおひなさま。
赤い絨毯に座ってじーっと観たり、
ママに何度もおねだりして
歌ってもらってうれしそうな乳児さん。
道具の名前を大人に聞いたり、
絵本で読み合った知識を言葉にして
「これはね」と
友だちと話している姿が
頼もしい幼児さん。
一年前とは違う感性で見つめる
その眼がとても愛おしい、
主任の河合です。
もうすぐ桃の節句。
子どもたちのかわりに
病気や事故から守ってくれると
されているお雛様。。。
みんなが元気で幸せになりますように、
お祝いの気持ちや
願いを込めて飾りました。
ある日、一緒に
「おひなさま」の歌をうたいながら、
クレパスでなぐり描きを楽しんでいました。
私が歌に合わせておひな様を描いていると、
別の物を描いていた女の子が、
「桃の花、描かなくっちゃ!」
そう言ってピンクのクレパスを手に…。
木の部分は太く茶色に塗り、
よく観ているんだなぁ〜と
感心しました。
その眼は真剣で、
次には「緑と黄色のも描かなきゃね」と…。
どうやら、左近の桜・右近の橘を描こうと
一生懸命に思い出していたようです。
こんな風にどんどんイメージして、
膨らませていけるなんて!と
思わず飾らずにはいられなくなりました。
ハサミで切って貼ると…
目がキラキラと輝き、
「あ!忘れてた!ぼんぼりも!」。
そして、次の日には
その輪が広がって友だちと協力して、
五人囃子の太鼓や三人官女などなど…、
七段飾りになっていったと
担任から聞きました。
おひな様を自分のイメージの中で
静かにじっと見つめたり、
「どうやって描こうかな」
「おひなさまは、なにをしているのかなぁ」
「あの人何を持っているの?」
そんな質問をしたり…。
こどもによって
「教えて」「手伝って」
「今は見ていて」などと
思っていることが違います。
もちろん、生活の中でも…。
例えば上着を着る時には、
「見てて」「やって」が違います。
子どものすることは
時間がかかって当然のこと。
「待つ」と「援助する」を
間違えないように、
関わっていきたいと思います。
これまでの日々、
生活・あそびの中ではそこを感じ取り、
その子どもの気持ちに応答すること、
対話をすることを大切にしてきました。
その結果、
自分は受け入れてもらっている、
大切にされていると感じる
「自己肯定感」が育ち、
自分の想いを安心して
言葉や身体で表現していこうとする
意欲が育ってきているんだなと、
この一瞬で感じることができました。
子どもの気持ちを察し、
「私たちはこの子の願いに
どう応じたらいいのか」を考え、
その願いに応じるように
振舞っていきたいと思っています。
そうすることで、
子どもが主人公(主体)に
なっていくと信じています。
「おひなさまになる〜」と
マットを工夫し、屏風にして
ちょこんと座る女の子たち。
「ねぇねぇ、お内裏さまになって」と
男の子たちにせがむ
かわいらしい場面があったそうです。
シャイな男の子も
時間をおいて恥ずかしそうに、
でも、嬉しそうに座っていたようですよ。
自分たちであそびを作るのって
楽しいね!
存分にあそべるよう、
子どもたちのあそびの姿を観察し、
環境づくりも楽しんでいきたいと思います。