絵本からあそびを楽しむ

こんにちは、
２歳児もも組担任の岩尾です。

進級して早１ヶ月。
少しずつ新しい環境にも慣れて、
子どもたちの笑顔も
増えたように感じられます。

もも組のみんなは絵本が大好きで、
絵本棚から自分で絵本を手に取り、
好きな絵本を見つけて読んだり、
大人と一緒に読み合ったりと
絵本に触れる機会がとても多いです。

絵本の中のちょっとしたひとコマを
再現してみようとすることから
あそびが広がっていき、
楽しんでいます。

その中でも最近、
もも組のみんなが大好きな絵本は
『しろくまちゃんのほっとけーき』です。

この絵本は
しろくまちゃんがお母さんと一緒に
ホットケーキを作る行程が
かわいらしい音と共に描かれていて、
見ているだけで
子どもたちもワクワクしています。
ままごとあそびでは
すぐにホットケーキ作りが
流行り始めました。

材料をボールに入れて
お玉でかき混ぜているのですが、
絵本の内容を模倣して、
「だれかぼーるをおさえててー」
なんて言葉も飛び交いながら
友だちと協力して
ホットケーキをつくる姿が見られました。

そして、完成したホットケーキを
テーブルで待っている
友だちに出してあげて一緒に食べる…。
そんなやり取りも
見られるようになりました。

粘土あそびでは
しろくまちゃんと同じように
たくさんつくり、
重ねて大きなホットケーキを
つくって楽しむ姿も。

そんな絵本のあそびを楽しむ姿を見て、
本物のホットケーキが
できる様子を見せてあげたいなという
大人の気持ちがあり、
キッチンの水野さんにお願いしてみました。

すると、すぐに計画を立ててくれて
子どもの目の前で
おやつのホットケーキを
つくってくれることになりました。

まずホットケーキ作りで使われる
材料をひとつずつ順番に
見せてもらいました。

「ぎゅうにゅうさとうふくらしこ…」

そして、混ぜる時にはお決まりの
「だれか　ぼーるを　おさえててー」
のセリフ。

なほこさんが混ぜるボールを
担任の私が抑えて手伝いました。

材料が混ざったらいよいよ、
みんなの目の前で焼き始めます。

絵本の通り、初めはどろどろなのに
「ぽたあんどろどろぷつぷつ」と、
変化していく様子を見られて
ワクワクとした表情の子どもたち。

「しゅっ」と、ひっくり返して、
「ふくふくくんくん」したら
できあがり。

みんなの目の前でできた、
しろくまちゃんのホットケーキの味は
とってもおいしく、
みんなうれしそうに
笑顔でいただきました。

目で見る絵本と同じ変化と耳で聞く音、
部屋中に広がるおいしそうな香り、
おいしく味わって食べる、
五感をフルに活用して楽しみ、
とても良い経験ができました。

１冊１冊の絵本を
じっくり読み合うことで、
言葉の響きや、音を楽しんだり、
絵本のちょっとしたフレーズを
再現してみたり、
絵本の世界と現実の世界で
共通する場面を見つけては
「一緒だね」と共感して
楽しんでいます。

そこで、友だちの発見から、
どんどんあそびが発展していき、
絵本の楽しさが広がり、
物語の世界に入っていく楽しさを
知ってほしいと思っています。

これからどんな楽しい絵本に
出会えるのか、
どんなあそびが広がっていくのか、
ワクワクしますね。

大人も子どもの発言や思いを見落とさず、
アンテナを張り、
みんなで絵本から広がるあそびを
楽しんでいきたいです。